118回「出会い」
一等:藤本翔大
講評:関健太
本年度10回目。
いったいどのような出会いが形に表れているのだろうか。
テーマ「出会い」
一等案は藤本案。
2つの壁が平面的に限りなく接近し、その先の景色へと人々を導こうとしているもの。
その先へと対象の人間を誘って入るものの、その先へ進むかの判断は対象の人間に委ねられている。それが判断の自由として人間が行動できるところに空間としての豊かさが備わっているのかもしれない。
先が限りなく先細ることによって生み出している向こう側のかすかな光は、人々を行動させるきっかけとなるだけでなく、空間と空間を繋げるひとつのアイデアである。
各提案には様々な出会いの形があったが、多くに共通していたことは出会いというものが対象の人間(自分)の主体的な行動が備わっていること、言い換えれば選択の自由が与えられていることであったように思う。
敷地としての制約、プログラムの有り様、構造としての趣など、様々な対象と対峙する建築において、それらを扱う人々が自由に出会いを発見して行けるきっかけの気づきとして今回の議論は大切であった。
前期もいよいよ終盤戦。
努力は続く。
次回テーマ「虚構」
参加者:栗田、斎藤、関、土田、丹下、竹田、林、藤本、渡辺