テーマ「渋谷」
一等：田畑美月
講評：山中森
今回のテーマは渋谷。シューマイの前日、私はたまたま渋谷にいました。渋谷のスクランブル交差点を行き交う人混みの中にいると、自分の視野は前の人の背中、隣の人との距離感を図るための狭さになります。その半径数十センチの視野の中では、自分とまちとの距離は遠く、まちに気を向けてやれなくなるのです。今回まちに対して意識的になることでその視野感でまちにいることに気づいたのです。
今回の一等、田畑さんの案
渋谷は情報が集められては発散する「情報のポンプ」として捉えた作品です。アーチ状のものが帯状に配置され、中心にいくにつれ膨れあがり、優しく屋根がかかっています。そこは東屋として機能されており、人々がそこで情報を共有したり、休憩したりします。帯状に人が流れながらも、そのアーチとアーチの間からも自由に人が行き来きできます。大きな情報の流れとその中からそれぞれ気になる情報をピックアップできるという構図を示しています。
各々の渋谷のイメージとして、ハチ公、路地裏の小さな店舗、パルコ、渋谷の地形、シブヤカルチャー、大小さまざまなスケールを横断できたことが興味としてありました。
次回のテーマは「ハコ」です。
参加者：大久保、小川、神崎、北口、九里、紺野、田畑、深津、藤本、山中
