テーマ「季節」
一等:杉山健太朗、三浦桃子
講評:小泉菜摘
今期のシューマイが始まりました。最初のテーマは「季節」です。
「四季」に分類できない曖昧な時期があることや、日の長さ、うつりかわりに注目する案が多かったようです。
季節は温度、植物、日の長さなどの様々な要素が重なって構成されると考えました。その要素を層へ置換し、重ねています。そして季節は永遠に続くものであると見なし、そのうちのある一部分を切り取るかたちで模型へと落とし込んでいます。
季節を決める要因を層へと単純化することで、いつまでも続くような永遠性を表すと同時に、一部分だけあることによって、季節は人の手によって勝手に区切られてしまったことを表しているようにも感じられます。またこのような形にしたことで、もし要素がゼロになった時、季節自体も失われるという、要素と季節の絶対的な繋がりが表れています。
季節は日本では四つに分類されますが、海外はそうではありません。この案では、季節の決定要因(温度、雨量、など)を透明のボックスの中に閉じ込め、それをさらに覆う透明のボックスの中に吊るしています。そして、その上に伸びた糸につながったビーズを私たちが選択して引き上げる行為を、季節の決定要因の選択として捉えています。またボックス状にしたことで、選択した後に積み重ねることができます。それにより季節が積み重なっていくことを表現しています。
模型に私たちがアクションすることで案が完成するため、自らが選択することによって季節が決まっていくことを体感として理解出来ます。また今回の案は季節をテーマにしていますが、ボックスの中身を変えることによって、私たちが日々行う様々な「選択」という行為のすべてに当てはめられる可能性を持っているように感じました。
次回のテーマは「はだし」です。
参加者:紺野、神崎、北口、児玉、三浦、中原、堀場、小泉、岡本、杉山、池田、小池、安藤