Harada Masahiro Lab

原田真宏研究室ゼミ活動 「SYU-MAI」HP

四十八回 SHU-MAI結果

テーマ「動物」
一等 荒井俊貴、山口圭大
講評 内間絢美
 今回は、動物の行動や性質などを掘りさげたものが多く、インスタレーションのような、空間を考えるための空間がたくさん集まったのではないかと思います。
荒井案(写真上)は動物のマーキングや足跡から派生して、やわらかいかたちを押し広げたり、踏んだりすることで空間に自分の存在した跡を残すというものでした。水たまりを踏んだ足跡をアスファルトにつけたり、雪の上にダイブしたり、砂浜に名前を残したり…、私たちは自分のいた痕跡を残しておきたいといつも心のどこかで思っているのかもしれません。動物のマーキングは他の動物に自分の縄張りをアピールしますが、人間の場合は他人へ向けているだけではなく自分自身のためにしるしを残しているような気がします。
 山口案(写真中)はネコと遊んでいるときに感じた音に対する反応と視覚の情報の優先性の疑問から、みえているものとは別の方向から聞こえるべき音が聞こえたらどうなるかを考えさせるような空間でした。五感の中で視覚の情報量は8割以上とも言われます。比べて聴覚は1割にも満たしません。五感が担う情報摂取量の差を意識させる空間の提案はとてもおもしろかったと思います。疑問に感じていることを空間として表現しようとすることもSHU-MAIではとてもプラスになると感じました.
次回のテーマは「とろける」です。
参加者:B4菊地、荒井、山本、木俣、内間、北村、藤村、大野、川口、山口、吉田