Harada Masahiro Lab

原田真宏研究室ゼミ活動 「SYU-MAI」HP

五十一回SHU-MAI結果

テーマ「嫌われるイエ(建築)」
一等 内間絢美
講評 内間絢美
 今回はテーマである「嫌われる」をどこに着地させるかがひとつの鍵だったように思います。このテーマは何かが過剰であったり不足していても、その不便さがどこかでポジティブにつながる可能性を探す良い機会でした。
 今回、私が提案したのは「トマソン的住宅」です。2階からおりてくる階段は途中で切れていて、上へ行くにはなにかしらの踏み台を用意しないといけません。部屋の隅にある階段の先は壁で階段は無用の長物です。天井の扉は何に通じるのでしょうか。この家はちょっとだけ多いか足りないものばかりでできています。しかし逆に言えば踏み台を用意すれば2階へいけるし、無用の純粋階段は棚になります。私たちは生きていく中で自然と、ネガティブな要素をポジティブに変えていけるということを考えるための提案でした。

 普段、愛される建築について思考を巡らすことのほうが多いですが、時には逆方向から考えてみることも大切だと感じました。むしろ、穴のあるようなものが愛される場合もあります。愛されるものに決まった定義なんてないのだと思います。また、一つの方向からだけで考えていると自分が育てた定義みたいなものを当てはめようとしがちになる気がします。現在、まさにセントラル国際設計競技のコンペが「愛されるまちのシンボル」ですが、頭を冷やすいいSHU-MAIだったと個人的に思っています。(みんな、セントラルのコンペ頑張りましょう〜!)

トマソン的住宅

次回のテーマは「際(きわ)」です。
参加者:B4菊地、荒井、山本、木俣、内間、北村、藤村、大野、川口、山口、吉田