Harada Masahiro Lab

原田真宏研究室ゼミ活動 「SYU-MAI」HP

五十二回SHU-MAI結果

テーマ「際(きわ)」
一等 木俣洋子
講評 内間絢美
 今回は「際」をどこにみるか様々でした。一等の木俣さんは、上下左右に増えていく空間の提案をしました。この空間は立面からみると、すりばち状になっています。中心の一番小さな空間から空をみようとすると、横から連続して壁が立ち上がっていて壁の境目がわからないということを体験する空間でした。実際、本当にそうなるためには周りの壁の高さをうんと高くしないといけませんが、際がなんだかわからなくなり、空からずっと深いところへいるような感覚を体感できそうな面白い案でした。
 「際」には、「あと少しで別のものになろうとするぎりぎりのところ」や「境目」という意味がありますが、私たちは普段ごく自然にあらゆるものの際を見極めて知覚しています。その大半は経験から判断していて、今回のように、あえて際の存在を見つめる作業は意味があったと思います。いいと思えるものに出会った時、際に仕事の丁寧さや、質感、息づかいを感じられることがあります。建築の際はどこなのか意識していきたいと思えたSHU-MAIでした。

↑木俣案(平面と立面)

次回のテーマは「うごめく」です。
参加者:B4菊地、荒井、木俣、内間、北村、藤村、大野、川口、山口、吉田、山本(作品のみ)