Harada Masahiro Lab

原田真宏研究室ゼミ活動 「SYU-MAI」HP

五十三回SHU-MAI結果

テーマ「うごめく」
一等 山口圭大
講評 内間絢美
 「うごめく」は漢字で、春の下に虫ふたつと書きます。文字通り、なにかがざわざわと這っているようなイメージを起こさせる言葉です。今回は大きくふたつにわけて、形態にうごめいた軌跡を感じさせるものと、空間を使う人がうごめくことを提案していました。一等の山口くんは、虫がうごめいたあとに残るものとして、虫喰いに着目した提案でした。虫に喰われた葉っぱのおいしいところから光が落ち、人にとってもおいしい場所になるような空間でした。絵本のお話のようなやさしい空間で、人にとってネガティブに捉えがちな虫喰いから光が差すという言い換えがよかったと思います。
 イメージの起こりやすいキーワードはみために表現しやすいですが、キーワードをどうしたら建築空間に隠喩できるか、という視点で考えると空間のスタディが面白くなる気がします。SHU-MAIは毎回単発のテーマですが、全体として言葉の捉え方や表現の仕方にその人の手法みたいなものがだんだんとにじんでくるといいなぁと思います。

 また、今回は堀越研究室からゲストがきてくれました。外部の方の参加はとてもよい刺激になりました。当日模型が間に合わなくとも講評だけの参加でもいろんな方がきてくれると嬉しいなぁと思っています。


↑山口案「虫喰い」

次回のテーマは「変態」です。捉え方は人それぞれです。
参加者:B4荒井、木俣、内間、北村、藤村(作品のみ)、大野、川口、山口、吉田 +春日(堀越研、参観)