Harada Masahiro Lab

原田真宏研究室ゼミ活動 「SYU-MAI」HP

第91回 「恋人」

テーマ「恋人」
一等:堀場陸
講評:小泉菜摘


 今回のテーマは「恋人」です。「恋人」を惑星に例えたり、二人の関係は「契約」であるとするなど、提案者それぞれの恋愛観がうかがえるテーマでした。



 今回の一等、堀場さんの案



 私たちがある人物に行為を寄せる最初のきっかけは、見た目や仕草など、様々です。その様々な入り口を、模型の入り口に重ねて表現しています。模型の小さな窓からは相手の内面がにじみ出るようです。相手の中身が気になる私たちは、入り口から入り、更に奥へと向かおうとします。行き止まりや開かない扉を前に、私たちは更に興味をそそられます。扉を開けるには、相手の心を開かねばなりません。そうして開いた扉から更に進むと、相手のことをだんだんと理解します。そして私たちは、相手の中に居心地の良い空間を見つけ、そこを自分の居場所にします。しかし、この「居場所」にうんざりしたり飽きてしまったら、私たちはそこから逃げることも出来るでしょう。開け放たれた扉なのか、それとも閉ざされた扉を無理やり開けるのか、それは相手の心次第です。
 この案では、相手の中に居場所を見つける行為を「恋人」になることとしています。他の案でも共通したキーワードとして、「恋は盲目」という言葉がありました。相手に入り込みすぎてしまうと、外界からはどんどん遠ざかり、周りが見えなくなってしまいます。閉鎖された空間に居心地の良さを感じてしまえば、この案でも同じことが言えるだろうと思われました。


 次回のテーマは「敵」です。


参加者:小池、堀場、安藤、児玉、岡本、三浦、小泉、中原