テーマ「夏の夜」
一等：藤本亮太
講評：山中森
今回のテーマは「夏の夜」です。それぞれこのテーマから発想する付属のワードがバラバラで、蚊、織姫彦星などいろいろな観点から話が飛躍しました。
今回の一等、藤本さんの案
夏の夜は昼間に比べて熱気的に盛り上がりに欠け、どこか物悲しさや一人考え事に更ける時間が個人の感覚としてあるそうで、その時間を大切にしたい案でもあります。四角い箱とそれを囲うようにしてできた壁の空間は、中の四角が昼間で、その囲われた周辺にできあがった空間が夜であり、物事にふけっている時間です。四面外側に向かいカールした壁は、熱気が下がるとそれと呼応するように内側に下がっていき、中の光を優しく映し出します。中で盛り上がっている最中、そこに行き一人で物事に更けるのです。幾何学とカールの物質は、どこか情緒的なバランスを保ちながら夏の夜の涼しさを表現しています。
