令和二年度原田真宏研究室B4によるSHU-MAI第2回目を迎える。
今回のテーマは「跨ぐ」
人の動作そのものを示すテーマのため、情景が目に浮かぶ中での模索となった。
最優秀案は鈴木案。
『股下への意識』
「 跨ぐという行為自体に、その時に起こることに注目した。跨ぐという行為は、跨がれるものがあって初めて成り立つ。人が何かを跨ぐ刹那、その意識は跨がれるものに向かう。500mmの溝を跨ぐとき、意識の向けられた眼下に、鏡面に反射した自分の姿が見える。
自己から目を逸らそうとする人間へ、跨ぐという行為によって間接的に自己に意識を向けさせる。」
講評
そこにモノがあった時に初めて跨ぐのか、跨ぐところにモノがあるのか。
跨ぐ対象を溝とすることで跨ぐ行為が意識的に行われ、その意識が足元に向かい、その先にある対象を認識するという一連の動作がある。
本モデルでは、溝の先に鏡があり跨ぐ自分そのものを映し出す。跨いだ人間がそれを一瞬認識する。跨ぐモノが一瞬自分に置き換わる。テーマに対し動作主の意識に指向性を持たせる模型が合理性であると評価された。
総評
人が一歩踏み出す跨ぐ行為の動詞にフォーカスする案、跨ぐ対象を抽象的に可視化する案、跨ぐ本人の意識に注目した案など、ベクトルの異なる作品が並んだ。
5月19日 「プリキュア」
出案者:秋本、粟竹、安藤、小野塚、近藤、柴垣、鈴木、前田
文責:安藤